【社会の教科書から学ぶ中国語】台湾の中央政府(小6)

2022/10/30

勉強の記録

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こんにちは。大喬です。

4年に一度の「中華民國地方公職人員選舉」が2022年の11月26日に行われます。投票日まで1ヶ月を切り、毎日のようにニュースで候補者たちの選挙活動の様子が報道されています。

今回の選挙で選ばれるのは、直轄市(6都)を始めとする市、縣(県)、郷、鎮、の市長および市議員、民意代表などです。

特に今年は直轄市のひとつである台北市の市長選挙の激戦が予想されています。

また、今回の選挙では、選挙権の年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げる憲法改正の是非を問う国民投票も実施されます。

選挙を1ヶ月後に控えた今、せっかくなので娘が当時小学6年生だった時に一緒に台湾の政府組織について学習したときの項目をおさらいしてみたいと思います。

まずは台湾の政府組織について日本語で理解してみましょう。その後に「直轄市」について中国語で学習します。

台湾の中央政府

台湾における直轄市は、中央政府である行政院の直轄する都市で、現在6都市が直轄市となっています。直轄市は以下の通りです。


・台北市
・高雄市
・新北市
・桃園市
・台中市
・台南市

直轄市は省(現在は事実上廃止)と同格の行政区画とされ、直轄市の市長は行政院会議(閣議にあたる)に出席する資格を持っています。


台湾政府の組織図
台湾政府の組織図

直轄市について

では、台湾の直轄市とその他の市、県について中国語で学んでいきたいと思います。私が作った簡易図を見ながら読んでいただけたら分かりやすいと思います。

※これは小学校6年生用の簡易的な組織図です。


在中央政府下,設有直轄市及省。由中央政府直接管轄的都市稱為直轄市。

(中央政府の下には直轄市および省が設置されている。中央政府によって直接直轄されている都市を直轄市と呼ぶ。)

在直轄市之下設有區。
(直轄市の下には区が設置されている。)

目前共設有台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市等6個,俗稱「六都」。
(現在、台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市の6都市で、俗に「六都」と呼ばれる。)

在省之下則畫分為市及縣,市之下設有區。
(省の下には市および県があり、市の下には区が設置されている。)


所存省級行政組織及業務自2018年7月1日完全移交中央政府,台湾省政府
實質上廢除。
(既存の省の行政組織および業務は2018年7月1日に中央政府に完全移管され、台湾省政府は事実上廃止となった。)

※そのため組織図では省を他と区別して灰色にしています。

◎語彙

・中央政府(zhōng yāng zhèng fǔ)

・設有(shè yǒu)
 設置されている

・及(jí)

 および

・由(yóu)
 〜によって

・直轄市(zhí xía shì)
 台湾における直轄市は、人口125万人以上でなおかつ政治、経済、文化の面で著しく発展している都市に設置されます。


・省(shěng)
 省。台湾では事実上廃止。昔は車のナンバーにも「台湾省」と書かれていましたが、現在はアルファベットと数字のみです。

・管(guǎn)
 管理する、構う

・稱為(chēng wéi)
 〜と呼ばれる

・縣(xiàn)
 県。日本と違い、縣と市はそれぞれが独立しており、市の方が人口が多く大きい都市と言えます。例えば、高雄縣は高雄市に吸収合併され、縣に属していた區も高雄市のものとなりました。高雄市の人口は2022年現在、京都府よりも少し多い272万3千人です。

・區(qū)

・目前(mù qián)
 今のところ

・共(gòng)
 合わせて

・等(děng)
 など

・俗稱(sú chēng)
 俗に〜と呼ばれる、通称

・則(zé)
  〜ならば、〜であれば

・分為(fēn wéi)
 〜に分けられる

・行政組織(xíng zhèng zǔ zhī)

・業務(yè wù)

・自(zì)
 後ろに年号をつけて)に

・實質上(shí zhí shàng)
 実質上

・廢除(fèi chú)
 廃止する


以上が小学校の社会の教科書から学んだ台湾政府のざっとした内容でしたが、他にも国語の教科書から学んだ中国語の学習記録の記事も書いています。

こちらは小学5年生の国語の教科書から学んだセラピードッグについての記事です。興味のある方は覗いてみてくださいね。


おまけ:台北市長選は激戦

直轄市の市長は他の市や県と違って行政院会議に出席する資格が与えられます。そのため六都の市長はとても強い政治影響力を持ちます。

2022年の選挙で特に注目されているのは、台北市長選挙です。

注目の候補者は以下の3名。(候補者は12名います)


陳時中(民進黨)
台北医学大学卒。衛生福利部長として台湾における新型コロナウイルス対策の指揮をとっていた方です。台北市長に立候補するために衛生福利部長を辞任しました。

蔣萬安(國民黨)
蒋介石の曽孫で現職立法委員(※11月に入り辞職)。アメリカのペンシルバニア大学法律博士。アメリカの弁護士資格保有者の43歳、若きエリート。イケメンパパで女子からの人気もとても高いです。

黄珊珊(無所属)
台湾大学法学部卒。台北副市長、台北市議員などを務めた経歴があります。2019年からは台北副市長を務めていましたが、2022年の8月、市長選挙出馬のために辞任しました。


余談ですが、台湾の政治家は高学歴の方がとても多いです。

台北市の柯文哲市長も台湾大学の医学部出身で台湾大学病院で外科医として活躍されていました。

蔡英文総統も台湾大学出身。法学部を卒業され、その後はアメリカとイギリスのロースクールで、それぞれ法学修士、法学博士を取得しています。

賴清德副総統も台湾大学から成功大学へ編入、その後アメリカのハーバード大学で修士号を取得した内科医兼衛生学者です。

追記:

台北市の市長には国民党の蔣萬安氏が当選しました。


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大喬(ダーチャオ)です。 台湾に来て20年。台湾人の夫、娘と3人で暮らしています。

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