日本に一時帰国した時に購入した『聴く中国語』2023年8月号。
目次を見てみると、トラックナンバーの横にリスニングの難易度の目安が★で表示されていて、それぞれ、★初中級〜、★★中級〜、★★★中上級〜、というふうに3つのレベルに分けられています。
まずは一番簡単なレベルである「リスニング難易度:初中級」のものを先に聴いてみたので、今回はそのレビューをしてみたいと思います。
聴く中国語 8月号
前回の記事でも紹介しましたが、『聴く中国語』の音声は無料でダウンロードができるようになっています。愛言社のホームページで『聴く中国語』の表紙をクリックして音声をダウンロードします。
一斉ダウンロードの場合は、圧縮されたファイルを開く時に雑誌に掲載されているパスワードの入力が必要ですが、個別で再生するだけならパスワードは必要ありません。
ちなみに圧縮ファイルのサイズは約66MBです。
リスニングレベルの割合
目次を見てみると、★初中級〜が8記事、★★中級〜が7記事、そして★★★中上級〜が4記事あります。
数だけ見ると中上級の記事が少ないように感じられますが、中上級はそれぞれの記事が他のレベルよりも長めになっているので、ボリューム的にはどのレベルも同じくらいの量になっているのではないでしょうか。バランスの良い配分だと思います。
初中級レベルから聴いてみた
まずは最も簡単な初中級レベルのものをテキストを見ないで1つずつ聴いてみることにしました。
最初に聞いたのは「開場白」。いわゆるプロローグです。
(台湾在住のため繁体字で表記します)
これはレベル分けはされていないのですが、最初に聞くべきだと思い、テキストを見ずに聞いてみました。
なんと・・・
さっそく聞き取れない言葉がありました(泣)
スピードが早くて聞き取れないわけではなく、2度聞いても漢字が思い浮かばない言葉、つまり私のボキャブラリー庫にない中国語が2つあったので、テキストを見て確認。
・領略・・・味わう、感じ取る
”領略水鄉古鎮之美“
・欄目・・・コラム、コーナー
”中文學習小欄目“
初中級でもテキストなしだと難しいものもある
プロローグの学習を終えた後、目次を見ながら初中級のページを探します。
最初は、パンくんという雑誌のキャラクターの漫画です。ジムで会員証を作るのに写真を用意するというお話。こちらはとても簡単な会話なのでテキストがなくても問題なし。
問題があったのは次に聞いたコラム。「どこまで知ってる?サブカルチャイナ」のコーナーです。
テキストを見ずにパソコンで音声だけを再生し聞いてみるも・・・???
3回くらい再生してみたのですが、いまいち内容が掴めません。
たったの1文なんですが、後半部分はわかるとして前半部分がなんとも???なんでここで「〇〇生物」という単語が出てくるんだろう。
テキストを開くと、左のページに予備知識が日本語で書いてありました。なるほど、このコラムではまず左ページの日本語の解説を読んでから、その例文を学習するスタイルのようです。
ここで出てきたのは「二刺螈」という、最近中国で流行っているらしい流行語。何度聞いても「二次元」にしか聞こえないこの単語のせいで例文の前半部分の意味がよく分かリませんでした。
左ページの日本語の解説コラムは、アニメが好きな私にとってとても興味深く、勉強になりました。(ただし台湾ではまだ?流行っていない語みたいですが)
ここで学習した単語(中国の流行語について興味ある方はぜひ雑誌をご覧ください)
・兩棲生物・・・両生類。台湾では「兩棲動物」「兩棲類」と呼ぶことが多い
この「兩棲動物」という言葉をインプットしたまさにその日の夜のニュースで、海底を歩いているような生き物が映し出されたんですが、「これって両生類かな?」と中国語で言ってみたら、「おそらくそうだろうね」という返事が返ってきました!伝わった!!
(その生物が本当に両生類かどうかはまた別の話)
最後に「西遊記」のページ。
西遊記についてもあまり知識がないまま、とりあえず3ページある文章の最初の1ページだけ音声を1度流してみました。「〇〇山」、「〇〇洞」、「〇〇大王」、武器の名前などの固有名詞は聞き取れなくても問題ないとして、それ以外で聞き取れなかった単語が1つ。
・兵器・・・日本語と同じく兵器の意。
続きの2、3ページでインプットした新しい語
・推諉・・・断る
・打發・・・帰らせる、使人離開(中国語の解説の方がわかりやすい)
初中級を聴いての感想
まずは、「初中級」といっても、予備知識がないとよく分からない内容のものもあるので、コラムによっては先に日本語の解説(訳ではない)を読んでおいた方がいいものもありました。
ここで取り上げていない漫画のコーナーや多音字コーナーはテキストがなくても大丈夫そうです。
初中級レベルには台湾華語のコーナーもありましたが、ここも駅の名前以外は全て問題なく聞き取れました。やっぱり台湾華語はいつも聴いているからか、聴いてて安心しますね(笑)。テキストはもちろん繁体字で、注音表記です。(表記に数箇所ミスがあったので編集部にメールしました)
とりあえず今回は初中級だけ先に学習してみましたが、どれもとても面白く、勉強になりました。台湾華語との発音の差はありますが、発音の差が原因で聞き取れないということは全くありませんでした。
『聞く中国語』は中国の普通話を勉強している人だけでなく、台湾華語を学習している人にも使える雑誌だと思います。
次回は、中級レベルの音声を聴いてみたいと思います。
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